英和辞典


昨日、カリフォルニアから戻ってきました。今日から、さっそくお仕事です。朝から、修士の論文発表会、午後は修士入試英語の試験監督、そのあとは博士課程の入学面接、夕方はいくつかの会議といきなりフル回転です。それで、今日の話題は英語入試で受験生が利用していた辞書について。

うちの英語の入試は辞書の持ち込みを認めています。軟弱だといわれるかもしれませんが、認めています。紙の辞書の持ち込みは認めていますが、最近はほとんどの人が利用していると思われる電子辞書の持ち込みは認めていません。翻訳機能があると不公平になるとか、インターネット接続の機能があるおそれがあるとかいった理由だったかな?

似たような理由から、時計の代わりに携帯電話を持ち込むことも認めていません。携帯電話で翻訳サイトに接続されたらまずいかもしれませんね。現状の翻訳機能のままで正解がでるとも思えないけれども。最近の学生さんはあまり腕時計を使っていないですよね?就職活動で腕時計をしていると、時間を守る姿勢をアピールできるとか、できないとかいう話もあったくらいです。すると、そもそも腕時計を持っていない人も多いのではないか?確かにそういう人もいるようです。見たところ、一割くらいの人が明らかに目覚し時計と思われるものを持ち込んでいました。目覚まし時計の方が見易いというよりも、腕時計を持っていないということなんだろうなぁ。

話を戻して英語の試験ですが、時差ボケの頭を刺激するためにいろいろやるわけです。とはいえ、監督要領には、無駄に歩いてはいけない、特定の受験生のそばに立ってはいけない、しかも、監督業に専念せよとか書かれているので、基本的に頭を働かせることしかありません。観察するしかないです。

そこで気付いたのですが、最近の英語辞典はぼくが使い慣れたものに比べるとややカラフルですね。まるで、チャート式の参考書を思わせるようなものもありました。どこの辞書だろう?図画の量も増えたみたいです。なかにはカラーの図画を含んだ辞書もありました。まるで、理科の教科書みたい。図画を増えたようですが、用例は貧弱なものを使っている人が多いようです。英語の試験で辞書の持ち込みが認められているのだから、用例の多い辞書を持ち込めば確実に有利だろうになんで?日常的に用例が多い辞書を使っている方が英語力はつくだろうな?

辞書を見比べてみると、使い込んだものもあれば、真新しいものもありました。真新しいものを持ち込んだ人は、普段は電子辞書を使っていて、辞書を持っていなかったからこの機会に辞書を買ったなんてこともあるだろうか?たぶん、そういうことはないだろうな。。。

仮に電子辞書がなかったとしたら、こんな「辞書持ち込み」の試験もあるだろうか。自分が使っている辞書に受験番号と氏名を書いて提出しなさい。どれだけ使い込んであるかで判定します。電子辞書の場合は、検索履歴を提出してもらうのがいいかもしれません。

すると、英語のできる人は語彙力があるから、あまり辞書を調べないのではないかという批判を受けるかもしれません。でも、それはどうなんだろうか?あまりにも基本的な単語を引くことはないけれど、ぼく程度の英語力だと結構、辞書は使います。それも、学生さんたちから見ても基本的な単語について辞書を使うことがちょくちょくあります。get とか take を含んだ熟語なんかをね。多分、どんな単語を引いたかという履歴から、かなり正確にその人の語学力を判断できないんできるんじゃないかな。

英和辞典」への3件のフィードバック

  1. > 多分、どんな単語を引いたかという履歴から、
    > かなり正確にその人の語学力を判断できないん
    > じゃないかな。

    できる、っていいたいんだよね、きっと。(^^)

    これ、面白いね。僕もそのとおりだろうと予測します。そういう研究したら???(無責任なサジェスチョン)

  2. 判断できると思いまーす.

    ちょっと似た話で,コンピュータへの入力履歴をマイニングして,
    その人のプログラミング能力を測ろうという研究があったような.
    (文献情報を出せなくて,ごめんなさい).

  3. Yasuro くん、おっしゃる通り。休み惚けでまったく逆のことを書いてました。そうか、そういう研究か。楽しそうだね。「辞書の引き方で判る、あなたの英語力」なんて本のタイトルが目に浮ぶね。

    ぎょんさん、そんな研究があるんですか。で、結果はどうなったんでしょうね。もし思い出したら教えて下さいね。

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