Aperture を使って写真資料をスライドに


デジカメ RAW ファイルの現像用ソフトの Aperture 2 を試用始めてから二週間くらいが経過しています。今日は、ある本の画像を講義資料に使いたくて、本をカメラで撮影し、それをプレゼンソフトの Keynote に大量に取り込みました。とてもスムーズに作業ができたのでここに紹介しておきます。

* Aperture 2 での作業

まず、撮影には三脚を使いました。準備は面倒ですけれども、一旦、固定してしまえば、ページを繰るだけで撮影できるのでたくさん撮影するときは楽です。スライドにきれいに取り込むには、撮影の時点で水平を保ち、レンズの歪みを避けるために、できるだけ中心に位置合せするとよいです。

次に、撮影した画像を Aperture のライブラリに読み込んで現像作業を開始します。各画像ごとに自動露出補正 (Auto Exposure)と自動レベル補正(Auto Levels)をすれば、だいたい明るさとかが揃います。面倒な場合は、代表的な画像一枚を選んで露出補正とレベル補正をしたあとで、現像パラメターのリフトをし、残りのすべての画像にそれを適用するのが簡単かもしれません。補正のすんだ画像のコンテキストメニューで Lift Adjustments を選択してから、残りの画像を選び”Stamp Selected Images”で適用します。

つぎに画像の水平の調整とクロッピングをします。水平を調整するにはキーボードの ‘G’ を押すのが簡単です。画面表示はなにも変わりませんが、画像の周辺部でカーソルを上下に動かせば、それに合せて写真が回転する様子がわかると思います。Aperture は回転したあとに、自動的にクロッピングすることで画像を長方形に保ちます。ですので、撮影するときは余白に余裕を持たせるといいでしょう。

今日、Aperture で最後に行った作業はクロッピングです。ただ、あとにも書きますが、Keynote のαツールで余白を透明化する作業と重複するので、これは不要だったような気がします。でも、せっかくだから一応、書きます。クロッピングには ‘C’ キーを押します。押してみれば、なにをすればよいかはわかります。切り取りたい領域をドラッグ操作で指定して下さい。

ここまでで作業はおしまいなので Aperture を終了して下さい。

* Keynote での作業

Keynote のツールバーからメディアボタンを選択すると、メディアブラウザが表示されます。ここの写真のところから Aperture のライブラリを指定すると、さきほど作業した画像が見つかります。これらをまとめてスライドのサムネイルにドラッグアンドドロップすると各画像ごとにスライドが作成されます。デフォルトでは、これらのスライドのレイアウトに箇条書きが指定されていました。わたしは使いにくいと思ったので、画像のスライドを選択したまま、レイアウトに「白紙」を選択しました。

取り込んだ画像に余白がある場合には、Keynote のアルファツールで透明化して除去することができます。使い方は簡単です。アルファツールはKeynote のツールバーに見つかりますので、それをクリックし、あとは除去したい箇所をなぞるだけです。

最後に、画像をスライドの大きさに合せて、拡大したり、クロッピングします。すでに述べましたように、どうせこの作業は Keynote でやりますので、Aperture でクロッピングするのは無駄な気がします。

今日はコンピュータリテラシのためにプレゼンテーションの事例集を本から取り込んだものを紹介しました。別のクラスで行った別の講義では、書画カメラを使ったのですが、光沢がある紙だったてめにランプの光を乱反射し、さらに色がかなり飛んで見ずらくなったので、今回は撮影した画像をスライドにしました。30枚くらいを取り込みましたが、作業は撮影を含めても1時間程度で終りました。