Mac OS X が新しくなりました。いままで使っていたのは Tiger から Leopard にアップグレードしたもので、長年のほころびが目立ってきていたので、心機一転、クリーンインストールすることにしました。前の環境は、Fink と MacPorts が混在する環境で、しかも3種類の TeX (小川版、Fink版、TeXLive)インストールされているというわけのわからない状況でした。これを TeXLive 一本に統一しました。前回の pTeXLive とほとんど同じ方法でほぼ問題なくインストールできました。
ptexlive Wikiに動作報告をしておきましたので、気になる方はご覧下さい。
(この記事がよく読まれているようなので追記)
この記事にはあまり詳しい点について解説していません。はじめて pTeXLive をビルドするひとはまず、こちらの記事を読んで下さい。TeXLive のイメージファイルの取得方法とかそれに必要なソフトウェアのインストール方法から解説しています。
Snow Leopard でのインストール方法はTeXLive をインストールしたあとの手順が少し変わりました。詳しくはptexlive Wikiの報告をご覧いただければインストールできると思います。
前回のインストールでは pbibtex がインストールされなかったので、そこだけは Fink 版を使っていました。pTeXLive の設定ファイルを見たら、なんと bibtex のインストールはデフォルトからは外されていました。みんなもっと使おうよ bibtex。こんなに便利なものを使わないと損ですよ。.bib ファイルの編集が面倒だなんて寝惚けたことを言ってるひとは、まずは BibDesk をダウンロードしなさい。
bibtex と detex を設定ファイルに追加してコンパイルしたら、とくに問題もなくインストールできました。
なんとなく成行きで日本語化する前のオリジナルの TeXLive もインストールしてしまったのですが、もしかするとすべて pTeXLive に含まれているのかもしれません。tex と ptex、latex と platex、bibtex と pbibtex というようによく使うコマンドはオリジナル版と日本語版がともにインストールされていますので。
bibtex を日本語化したものは jbibtex ではなく、pbibtex という名前になっている点は注意して下さいね。
もしかしたら nkf は予め MacPorts でインストールしておけばよかったかもしれません。見つからないと pTeXLive のインストールスクリプトがインストールしてしまいます。
ちなみに、小川版 → Fink版 → pTeXLive と移行した理由を書いてませんでしたね。
小川先生の版はインストールが簡単だし、動作も安定していて素晴しいです。ただ、Shift_JIS 版だったために、UTF8 を基調とした BibDesk との相性が悪いことに気づいて泣く泣くほかのディストリビューションを探したのです。今、見たら Snow Leopard 用にコンパイルしたものは、UTF-8 にも対応しているのかもしれません。それとは別に pTeX の内部処理を UTF-8 にした upTeX も用意されています。知らなかった。小川版でもよかったのかもしれない。。。
というわけで、UTF-8 版の pTeX を探していたら、Fink のために東大のチームが用意してくれていたのが対応していました。単に対応するだけではなくて、入力ファイルのコーディングシステムを自動判定して必要であれば自動的にコード変換するので、コーディングシステムの異なる複数のファイルから構成される tex 文書も処理できるという優れものでした。
Fink 版も愛用していたのですが、ろくに保守をしていなかった Fink がいつしかボロボロになってきたのを機会に、深い考えもなく、MacPorts に移行しました。そこで、MacPorts に pTeX をインストールしなければならないときに、急に英語の論文を書くことになっていて、pTeX のインストールどころではなくなりました。英語論文でいいのだから、手っ取り早く海外の人々が使っている MacTeX をインストールしてしまいました。これは TeXLive という海外ではこれしかないというディストリビューションの Mac 版を元に、BibDesk、LaTeXiT、TeXShop などという強力な Mac 用のアプリケーションを揃えた、TeX のデパートのようなディストリビューションです。欧米の人々はこれを入れるだけだから、苦労がなくて羨しいです。
で、論文もひと段落したところで、pTeX をインストールすることにしていて、いろいろ調べたら TeXLive 向けに pTeX を開発している人々がいるようでした。pTeX だけが我が道を行く時代もそうそうは続かないと思い、未来は pTeXLive にあるに違いないと信じているのが現状です。
とはいえ、UpTeX の話は気になります。pTeXLive は UpTeX になっているんだろうか?ptex のヘッダ出力の読み方が分らないけれども、これは内部では EUC ということを意味しているんだろうか。
(utf8.euc)
$ sudo port install pTeX +utf8
これでUTF8版pTeXがインストールされたと思いますが、kenさんが試されたタイミングでは
utf8のvariantが無かったのでしょうか。
Sさん、こんにちは。
さて、今となっては記憶が定かではないです。。。MacPort を使い始めて日が浅かったころは、variants を知らなかったかもしれません。
pTeXLive 2008 に手をつけた経緯は思いだせないのですが、半日を潰して pTeX について調べたあげく、(理由は不確かながら)pTeX の将来は TeXLive に違いないと心を定めて、そのあとは pTeXLive 2008 に走ってしまいました。