はてなブックマークで人気のあるタグに「あとで読む」があります。論文を読んでいる最中に、面白そうな論文が引用されていて、あとで読まなくっちゃって思いますよね。そういうときどうしてますか?すぐに印刷して、積ん読?メモしておく?ぼくは BibDesk に頼ってます。
下の図はぼくのBibDeskの画面です。いま ”Read it!” となづけられたフォルダの内容を表示しています。この ”Read it!” がぼくにとっての「あとで読む」です。
BibDesk にもともと ”Read it!” の機能があったのではありません。ちょっとした工夫で簡単にこのようなマーク機能を追加できるのです。各文献情報に ”Read” チェックボタンを追加して、必要に応じてそれを on/off できるようにしています。そして、”Read it!” は ”Read” 欄が On になっている文献からなるスマートグループとして定義しました。
* Read フィールドの追加
BibDesk のデフォルトでは、Read 欄は存在しません。ですので、BibDesk にその機能を追加します。設定はとても簡単です。BibDesk の環境設定の ”Default Fields” のページに ”Custom BibTeX Fields” の箇所で設定します。
上の図のように Read 欄は Boolean (論理値)として設定しました。これを追加するには、この図の右下の ”+” ボタンを使います。Boolean 型として設定された項目はあとで見るように書誌情報ではチェックボックスとして表示されるようです。
* 文献情報に「あとで読む」をマーク
”Read” 欄を設定したところ、次の画面の下の方の ”Read” チェックボックスが表示されるようになりました。
この画面は、書誌情報を記入したあとで((ほとんどの項目は Google Scholar が埋めてくれたので、ぼくが追加したのは省略されていた著者の first name、国際会議が開催された Austin、発表月、カテゴリのキーワードだけです))、Read 欄のチェックボックスを選択したところです。
* スマートグループの設定
Read 欄を作っただけでは、自分の文献データベースのなかの「あとで読む」論文を見つけるのは大変です。そこで、チェックされた ”Read” 欄を持つ文献を漏れなく表示するためのスマートグループを作成します。スマートグループはユーザが定義した規則に適合する文献を仮想的な文献グループとして見せるための機能です。
設定はやはりとても簡単です。”Database” メニューから、”New Smart Group” を選択して下さい。するとスマートグループの規則を定義する画面が出てきます。わたしは、以下のように ”Read” 欄がチェックされた文献を設定しています。
ここで OK ボタンを押せば新しいスマートグループが作成されます。最後に、新しいスマートグループの名前を変更して、”Read it!” としました。
あとは、文献リストのなかで読まなくてはならなかった文献の ”Read” 欄をチェックするだけです。Kindle がなくても秋の夜長を楽しめそうですね。