卒論発表を間近に控えている某学生の机においてあったのを勝手に見せてもらいました.
宮野公樹さんという方が工学同人から出されている「学生・研究者のためのPowerPointスライドデザイン:伝わるプレゼン 一つの原理と三つの技術」という本です.すばらしいの一言につきます.
以前,Garr Reynolds さんの Presentation Zen を紹介しました.あの本はプレゼンテーション全般についての思想が書かれていてやはり秀逸なのですが,スライドの作例がビジネスプレゼンテーションに偏っていました.スティーブ・ジョブズのプレゼンテーションに強烈に影響を受けていて,一般人を対象に迫力のある話をするにはとても参考になります.
一方で,研究者が作るスライドは論理を積み重ねたものとなるため,Presentation Zen がぴたりとはまるとは言えません.
PowerPoint スライドデザインは,研究者を読者に想定しており,単純明解なルールを提示してくれるため分りやすいばかりでなく,すぐに応用がききます.以下に特徴をまとめます.
- PowerPoint の画面が出てこない!タイトルには PowerPoint と書かれているものの,本文では PowerPoint にほとんど触れられていません.これは PointPoint に書かれた良い本の証しです.Office ツール全般に言えることだと思いますが,ツールの使い方よりも,それを使って作成する成果物の出来の方がずっと重要なことをわかっている著者だということがわかります.
- 規則が単純です.大原則はスライドの見た目が明確な意図の元にデザインされるということ.その上で以下の三つの技術を紹介しています
- メリハリのつけかた
- グルーピングの仕方
- 図で語ること
来年度のコンピュータリテラシの参考書に決定です.
Facebook に share した記事をご覧になった方々が続々とご購入.Sさんによれば,同じ著者のポスター本もあるということなので,そちらもポチリ!
著者です。掲載ありがとうございます。ありがたい&嬉しいです。苦労したかいがありました:笑 もしご協力できることがあればなんなりと・・・
これはこれは!
こちらのブログには反映されてないのですが,Facebook に自動投稿された記事を見た知人数人が購入されたみたいです.