授業をしていて思っていることに,大学の講義室で学生と教員の距離感があります.もっと学生にはいりこんで授業をすることはできないのかと.
そのために,この数年やっているのはプロジェクタに繋いだパソコンを教壇に残して,無線キーボードと無線マウスを持って学生のなかにはいりこんで授業や演習をするスタイルです.今年の後期のプログラミング演習ではもっとインタラクティブにしていきたいと思っています.
さて,そのスタイルとは別の方法も今年になって始めました.スライド表示を Bluetooth で連携させたスマートフォンから制御する方法です.先週の三つの授業では プロジェクタに接続した iPad のApple Keynote でスライドを表示しつつ,手にした iPhone を連携させてスライドを進行を制御しました.
iOS 版の Keynote はよくできていて,魔法の杖とペンが利用できます.
レーザーポインタを捨てて魔法の杖を使いましょう
魔法の杖はレーザーポインタのようなものなのですが,ポイントした周辺がキラキラし,位置をずらすと程良い感じで流れ星のように跡をひくのでとても見易いです.視力2.0のぼくにとっても見辛いことこのうえないレーザーポインタを持ち出して,魔法の杖を「レーザーポインタのようなもの」と紹介せざるを得ないのはなんという皮肉でしょう.Keynote を使っている方はぜひ試してみて下さい.すばらしいですよ.
ペンもかなり便利
ペン機能は単純な機能ですが,映写されているスライドの上に絵や字を書くことができます.「ここは重要だから注目して下さいね」なんていうときに,レーザーポイタをグルグルやる人がいますよね?ただでさえ見えないのに,ブンブンまわしちゃって...
そのかわりに注目すべき箇所をペンで赤く囲めばわかりやすいことこの上ありません.書き間違えたら Undo できます.面白いことに,別なスライドに行ってから戻っても描画は残っています.スライドが書き換えられたのかと思って心配したのですが,プレゼンのセッションのなかでだけ保存されているようです.
実はやり方が逆だったのでは?
ところで,先週の授業のことを考えていて,思ったのは,もしかしてiPadではなくiPhoneをプロジェクタに接続するべきだったのではないかということです.逆に手元にはiPhoneではなくiPadを持つべきだったのではないかと.スライドを前後させたり,魔法の杖を利用する分にはiPhoneの方が軽いので手で持ちやすいのですが,ペンを使い出すと多少重くてもiPadの方が字を書きやすかったかもしれません.
さっそく来週の授業で試してみたいと思います.