やたらにメールを使う社会人から,SMSに慣れている学生さんへのお願い

ここには電子メールを利用する上でトラブルになりがちなことをまとめておきます。自分の情報行動を見返しておかしなことをやっていないかどうか考えてみて下さい。

日常的にメールを交換していない人とのメールのやりとり

日常的に携帯メールをやりとりする間柄ならば、互いの携帯電話に相手のメアドが登録されています。ですので、相手からメールが届けばすぐに誰から届いたのか分ります。このような場合、私たちは改まって自己紹介をすることはしません。

でも、滅多にやりとりをしたことのない人にメールを送るときはどうでしょうか?たとえば、あなたが教員に初めてメールした時点では教員のアドレス帳にはあなたのメールアドレスは登録されていません。あなたが就職に関する相談で、企業の人にメールするときに、自己紹介をしなかったとしたら相手はどのように思うことでしょう。

以下では、学生生活のなかでトラブルになりそうな典型例を見ていきます。

教員に授業のことで相談がある場合

  • ヒドい例 携帯メールからのメッセージなのですが、科目名も自分の名前も書かない場合

    このメッセージを受け取った教員の立場になって考えてみましょう。funky_punky_donky_1_9_9_5@keitai.jp などといったメールアドレスからの相談です。一体どこの誰から届いたメッセージかも想像がつきません。社会人の場合、一日に数十通の迷惑メッセージが届くことも珍しくありません。すると、こんなメッセージもイタズラの一種と思われてしまうかもしれません。よほど親切な教員であれば「名前と学籍番号、そしてあなたが履修している私の講義を教えて下さい」という返事を送ってくれるかもしれません。

  • 悪い例 同じような場合なのですが、携帯メールではなくプロバイダから、科目名も自分の名前も書かない場合

    プロバイダのメールアドレスから教員が学生を識別することはできません。ウェブメールやメールソフトの設定で、本名を正しく設定してある場合には、履修者名簿から当該人物を探すことはできるかもしれません。しかし、一人の教員がいくつもの科目を担当している状況でそのような手間を取ってもらえるとは思えません。対応に時間がかかることは間違いないでしょう。

  • あまりよくない例 東工大メールから発信したけれども、氏名、科目名を書かなかった場合

    教員に履修者に関する情報が通知されるのは新学期が始まってから一ヶ月以上経過してからです。しかも、オンラインの名簿には簡単にみなさんのメールアドレスを探す機能がありません。このため、メールアドレスの情報だけから、学生個人を識別するのはかなり困難です。たとえ東工大メールを利用する場合でも、名前を名乗るべきでしょう。東工大のウェブメールのオプション設定を変更すれば、メッセージの From 欄に本名を自動的に記入することができます。うっかりと名乗るのを忘れたときの補助になりますので、設定しておくとよいでしょう。

  • あまりよくない例 本文を丁寧に書いたのだが、件名を書き忘れた場合

    携帯メールを利用するとき件名はほとんど書きませんよね。私も携帯メールを使うときは、件名を書くことはほとんどありません。でも、PCのメールの文化では件名は必ず書きます。携帯電話と違って、PC の場合、文字入力はさほど負担ではありません。そのため件名を書く文化が以前から廃れることなく維持されているのです。さて、最近の傾向として、件名がない迷惑メールが非常に多いです。このため、人によっては件名が空のメッセージは読まずに自動的に破棄する設定にしている人もいます。この可能性を避けるためにも、件名には要件を分りやすくまとめるようにして下さい。

以上をまとめます。日常的にメールをやりとりしない科目担当教員に授業に関してメッセージを送る場合には、適切な件名を用い、氏名、科目名を書いた上で要件を書くことを忘れないようにして下さい。

東工大メールは大切

東工大メールは、みなさんの個人的な利用だけでなく、大学や教員たちからのさまざまな連絡に用いられます。たとえば以下のような連絡に東工大メールが使われます。

  • 学長からの(インフルエンザなどによる)大学閉鎖の通達
  • 休講のお知らせ
  • 課題のヒントの提示
  • 補助資料の案内
  • 教務課からの呼び出し

このような通知はみなさんにとっても大切だと思います。東工大メールを日常的にチェックして下さい。

PC からのメールが携帯に届かないのだけど?

すでに PC メールに大量の迷惑メールが届いている現状を紹介しました。携帯電話の場合はそれほどでもないですが、それでもかなりの量が流通しています。ほとんどの方が携帯電話に迷惑メールフィルタの機能を設定していることと思います。この設定が過剰な場合には、実際には有用なメッセージがあなたの携帯電話に届かなくなってしまいます。

私が利用している Softbank の迷惑メールフィルタの場合、以下のような設定が可能です。

  • なりすましメールを拒否 → 差出人を詐称したメッセージは受信しません
  • ともだちメール安心設定 → アドレス帳に登録されている人からのメッセージは受信します
  • 未承諾広告メールを拒否 → 件名に「未承諾広告」と記載のあるメッセージは受信しません。法律により不特定多数のメールアドレスにメッセージを送る場合には件名に「未承諾広告」と記載することが義務づけられています。このようなメッセージの受信を拒否する設定です。
  • URL (ウェブページのアドレス) を含むメールを拒否 → 迷惑メールの主な目的は、メールの読者を特定のウェブページに誘導することにあります。このため、多くの迷惑メールはウェブページのアドレスを含んでいます。この設定はそのような種類の迷惑メッセージの受信を拒否します。
  • PC からのメールを拒否 → 多くの迷惑メールがパソコンのアドレスから届きます。この設定を選択すれば、そのような迷惑メールの受信を拒否できます。

これらの設定のうち、URL を含むメールを拒否していたり、PC からのメールを拒否している場合には、きちんとした内容のメッセージが届かないこともあります。一度、迷惑メールフィルタの設定を確認してみて下さい。

わたしは URL を含むメールの受信を拒否し、「ともだちメール」安心設定を利用しています。このため、知らない人から URL つきのメールが届いても受信することができません。アドレス帳に登録されている知人からのメールならば、URL が含まれていても問題ありません。

まれに携帯に届かない場合もあるのですが、同じ内容のメッセージを PC の方にも送る設定にしているので、PC に届いたメッセージを確認すれば受信できないことはありません。

迷惑メールフィルタ以外の原因でメッセージが読めないこともある

迷惑メールフィルタが邪魔をして、本来、有用なメッセージが読めない場合について考えてきました。

このほかに携帯電話では処理能力が充分ではないために、メッセージの内容が確認できない場合があることを知っておきましょう。たとえば、大きなファイルが添付されたメッセージの場合、このファイルの中身が読めないのはもちろんのこと、添付ファイルの後に書かれた文面も読めないかもしれません。また、添付ファイルのなかにはワープロや表計算のソフトがないと中身が確認できないものも多いです。携帯電話で読めないメッセージは PC メールで読むようにしましょう。

多くの人が東工大メールの転送先に携帯電話を指定しています。このように設定すれば、メールが届けばすぐにそのことを知ることができて便利だからです。でも、携帯電話だけでは用をなさない場合も多いです。もしかしたら重要なメッセージが迷惑メールとして処理されて、携帯電話に届いていないかもしれません。また、確かに届いてはいるのですが、内容を把握できないこともあります。最低でも一日に一度は PC の環境でメールを確認して下さい。

  • 世の中のすべての人が携帯電話でメールしているわけではありません

教員や(将来の就職活動で接する)企業の人は画面が広い PC でメールを読んでいる可能性が高いです。そのような相手に、携帯電話の小さな画面にやっと収まる程度の必要最低限の内容を書いてしまうと、礼を失することもあるでしょう。日頃から、場合によってはビジネスレターとして恥しくない体裁の文章力を身につけましょう。

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